どうもさっさんです^^
今回はAVerMediaのハイエンドキャプチャーボード『LIVE GAMER 4K 型番:GC573』(以下略:GC573)をレビューしていきます。
- 1.『LIVE GAMER 4K(GC573)』とは?
- 2.『LIVE GAMER 4K(GC573)』開封の儀
- 3.LIVE GAMER HD 2(C988)との比較
- 4.同じく4K録画対応『elgato 4K60 Pro』との比較
- 5.自作PCにLIVE GAMER 4K(GC573)を取り付けてみる
- 6.【使用前準備】RECentralとPowerDirectorをダウンロードしよう!
- 7.RECentralの設定や使用方法解説
- 8.OBS Studioでの使用方法
- 9.実際に動画を録画してみた感想
- 10.LIVE GAMER 4K(GC573)を動画でレビュー
1.『LIVE GAMER 4K(GC573)』とは?
GC573は2018年7月20日にAVerMediaから発売された内蔵型ソフトウェアエンコード方式のキャプチャーボードで、2017年4月に発売されたLIVE GAMER HD 2 型番:C988(以下略:C988)の上位モデルとなります。
C988は最大1080p/60fpsでの録画に対応していましたが、GC573は最大4K/HDR/60fpsでの録画に対応し、1080p録画の場合は最大240fpsまで対応しています。
PS4 ProやXbox One Xは4K/HDR/60fpsに対応していますが、今までは対応しているキャプチャーボードがほとんど無かったため、配信や録画時は画質に妥協しながらゲームをプレイしていた方もいたのではないでしょうか。
しかしGC573を使用すると4K/HDR/60fpsでゲームをプレイし、そのままの映像を録画することが可能です。
また、高フレームでの録画にも対応しているため、PCを2台使って配信や録画をしている場合でもそのままのフレームレートで録画することができます。
最近のキャプチャーボードでは主流となっているパススルー用端子ももちろん搭載されているため、遅延がない普段通りの感覚でゲームをプレイすることが可能です。
さらに、GC573には動画編集用ソフトの『PowerDirector 15 for AVerMedia(4K編集対応)』が付属しているため、別途編集ソフトを用意する必要がありません。
GC573で録画したゲーム画面を自分の思うとおりに編集して動画投稿サイトにアップすることができますよ。
- 4K/HDR/60fps録画に対応
- 1080pなら最大240fps録画が可能
- パススルー端子搭載
- 動画編集ソフトPowerDirector 15 for AVerMediaが付属
- 内蔵型ソフトウェアエンコード方式キャプチャーボード
- RGB LED搭載
スペック
2.『LIVE GAMER 4K(GC573)』開封の儀
▼外箱はこんな感じです。
▼中身を取り出し並べてみます。
内容物一覧
- LIVE GAMER 4K(GC573)本体
- HDMIケーブル
- PowerDirector 15 for AVerMediaダウンロードコード
- クイックガイド
▼GC573本体を詳しく見てみましょう。
▼前面にはHDMIの入出力端子が搭載されています。
▼接続端子は PCI Express ×4 Gen2です。
▼反対側の半透明プラスチック部にAVerMediaの文字があります。
こちらにRGB LEDが内蔵されています。
▼後部から中を見てみるとヒートシンクのようなものが搭載されているのがわかります。
C988にはありませんでしたが、GC573が4Kや高フレーム録画に対応したことによる発熱対策で搭載されたんでしょう。
▼裏返すとこんな感じです。
PC取付時はこちらが上になります。
▼クイックガイドを見てみます。
PCパーツやゲーミングデバイスなどは説明書に何か国語かが書かれていて、その中に日本語の説明がわずかに載っているということが多いですが、AVerMediaの説明書は全て日本語で詳しく記載されているので初心者の方でも安心です。
▼HDMIケーブルはハイスピードのものが付属しています。
実は一口にHDMIケーブルといってもスペックが数多く存在していることをご存知でしょうか。
ハイスピードの中にもいくつか種類があり、その中のどれかは明記されていませんでしたがおそらく4K60fps対応のものではないかと思います。
3.LIVE GAMER HD 2(C988)との比較
▼昨年発売されたC988と比較してみたいと思います。
左がC988で右がGC573です。
横から見るとほとんど同じに見えますね。
サイズは全く同じです。
▼前面のAUX端子が廃止されました。
C988にはAUX端子が搭載されていたためそちらから音声の取り込みが可能でしたが、
HDMIと同時録音ができなかったため個人的にはあまり使い道はなさそうだなと思っていました。
おそらくこういったキャプチャーボードの購入を検討している方は「ゲーム実況をするため」というのがほとんどだと思います。
ゲーム音声はHDMIから録音できるため基本的にはAUX端子がなくても問題ないでしょう。
▼GC573にはヒートシンクが搭載されています。
先ほども言った通りC988にはヒートシンクが付いていません。
▼接続端子が変更されています。
C988はPCI Express ×1でしたが、GC573はPCI Express ×4に変更されています。
購入する際は自分のPCのスロットが空いているか(取付可能か)を必ず確認しておきましょう。
▼GC573はRGBに対応しました。
C988は青のLEDでしたが、GC573はRGB LEDが搭載されています。
僕は中が見えないPCケースを使っていますが、中身が見えるケースを使っている方ならかっこよく光ってくれそうですね。
C988とGC573の比較結果
AUX端子が廃止されたこと以外は全てにおいてGC573の方が優れていると言えるでしょう。
GC573を買った方がいいのはもちろんですが、C988が約23,000円に対しGC573は約40,000円と価格にかなり開きがあるため、「1080p60fpsでも十分」という方ならC988を選ぶのもありだと思います。
しかし、PS4以降のゲーム機は4Kに対応してくるのは確実ですので、これから先何年もゲーム実況をしていこうと考えている方なら今GC573を買って長く使うのがいいのではないでしょうか。
4.同じく4K録画対応『elgato 4K60 Pro』との比較
▼2018年2月に発売されたelgatoの4K60 Proと比較してみます。
並べてみると4K 60Proはかなり大きいように見えますね。
▼重ねてみるとこんな感じです。
4K 60Proの方がやや長さがあります。
接続はどちらもPCI Express ×4です。
▼横幅はGC573の方が少しだけ広いです。
4K 60ProとGC573の比較結果
4K 60ProはGC573よりも先に発売された4K/60fps録画対応のキャプチャーボードです。
しばらく使用してみましたが、表示遅延は僕の環境だとGC573よりはやや大きく、C988とほぼ同等といった感じでした。
高フレームやHDRには対応していませんし(詳細なスペックが公表されていないため多分ですが)、価格は約45,000円とGC573を上回るため、個人的にはGC573をおすすめします。
5.自作PCにLIVE GAMER 4K(GC573)を取り付けてみる
僕は今年に入ってすぐにPCを自作しました。
もちろん現在も使用中ですので、今回はそのPCにGC573を取り付けたいと思います。
▼まずPCのサイドカバーを取り外します。
元々C988と4K 60Proを取り付けていたんですが、撮影のため一度取り外したので再度C988と新たにGC573を取り付けたいと思います。
▼取付位置は丁度電源の上あたりです。
端子の関係で下がGC573、上がC988になります。
▼2つとも取り付けてみました。
やり方はそれぞれPCI Expressに差し込んで1本ネジ止めするだけなので非常に簡単でした。
自作経験者なら問題なくできると思います。
BTOなどでPCを購入した方は少し不安かもしれませんが、スロットに取付できる空きがあるなら簡単なので是非チャレンジしてみてください。
基本的にキャプチャーボードは外付け型よりも内蔵型の方が安定性が高いので、デスクトップPCを使用している方には絶対に内蔵型をおすすめします。
6.【使用前準備】RECentralとPowerDirectorをダウンロードしよう!
RECentralとPowerDirectorはAVerMedia公式サイトからダウンロードできます。
下記リンクよりアクセスしましょう。
RECentral・PowerDirectorダウンロードページ
▼クリックすると下のような画面になると思います。
▼下の方にスクロールして赤い四角で囲ったところをクリックし、ソフトを二つダウンロードしましょう。
ダウンロードが終わったらRECentralをインストールしましょう。
インストールは特別選択が必要な項目などはないはずなので問題ないと思います。
RECentralが不要の方や、既に他のAVerMedia製品を使用していてRECentralをインストール済みの方も新たにインストールを行いましょう。
続いてPowerDirectorのインストールです。
こちらも特に選択する項目はないと思いますのでインストールを済ませましょう。
(僕は自分で購入したPowerDirector 16を既にインストール済みで、付属のPowerDirector 15 for AVerMediaをインストールすることができなかったので実際に試したわけではないです)
インストール後、初めての起動時のみ下のような画面が表示されるはずなので、付属のライセンスコードを入力し『次へ』をクリックします。
当たり前ですが次回以降はライセンスコードの入力は不要です。
これでPowerDirectorが使用可能になります。
録画した動画を思う存分編集してください。
7.RECentralの設定や使用方法解説
まずPS4の画面をキャプチャーする場合、あらかじめPS4側で設定を変更する必要があります。
▼『設定』→『システム』の順で開き、『HDCPを有効にする』のチェックを外してください。
PS4側で行う動作は以上です。
RECenralの設定について
▼RECentralを起動してみました。
左側のキャプチャーデバイス欄にLIVE GAMER 4Kと表示されていればPCに認識されています。
録画を行う前にまずはRECentralの設定変更をおすすめします。
▼左上の歯車マークをクリックして設定画面を開きます。
▼『一般』では録画した動画の保存先や垂直同期の有無を切り替えられます。
僕の場合は保存先をOSインストール用のSSDから大容量HDDに変更しています。
垂直同期はチェックを外しても特に問題なかったので、なにか問題がある場合のみチェックを入れて使えばいいのではないかと思います。
▼左側のLIVE GAMER 4Kをクリックし、HDCPタブを開きます。
iPhoneやiPadをキャプチャーする場合はHDCPをオフにしましょう。
オンにしているとキャプチャーすることができません。
▼Lightingタブを開きます。
When turned off,the device will not have any lighting.・・・オフにするとGC573のライトが消えます。
When turned off,only status lightings will be shown・・・オフにするとステータスライトのみ光ります。
Mode・・・光り方を変更します。
Frequency・・・ライトが変化する速度を変更します。
Lightingタブの設定は完全に好みでいいと思います。
ちなみに僕のPCケースは中身が見えないのでオフにします。
▼デバイス情報タブを開きます。
ここではファームウェアアップデートを行うことができます。
ちなみに付けてすぐ試したところすでに最新ファームウェアになっていました。
録画・配信を行う
▼RECentralにはマルチとシングルからキャプチャーモードを選ぶことができます。
どのような違いがあるかと言うと、例えばマルチはGC573でゲーム画面をキャプチャーしながらwebカメラの映像を画面の隅に表示することなんかが可能です。
よく顔出し配信や手元動画を投稿している方がいますが、マルチを使うとそれと同じことができます。
ただ、同時に二つ以上の機器をキャプチャーするので当然PCにかかる負荷は増えます。
シングルはAVerMedia製のキャプチャーボード一つの映像を録画又は配信することができます。
顔出しや手元配信をしないならこちらで十分でしょう。
▼続いて録画や配信の設定です。
▼録画品質で鉛筆マークをクリックすると細かく設定を弄ることができます。
僕はだいたいいつもこの設定にしています。
4K録画をする場合は解像度を3840×2160にします。
映像ビットレートはデフォルトだと60Mbpsになっていましたが、動画の容量がかなり大きくなってしまうため15Mbpsにして使っています。
(4K録画の場合はもっとビットレートを多めにした方がいいでしょう)
続いてライブ配信についてです。
▼録画タブから真ん中のライブ配信タブに切り替えます。
▼ライブ配信プラットフォームの『+』をクリックします。
ここで自分が配信しているサイトの設定を行います。
twitch・YouTube・ニコニコ動画は対応しているようですが、OPENRECのロゴはありませんね。
OPENRECを使う方は少ないと思いますが、一応配信を考えている方は覚えておきましょう。
続いてマルチ配信についてです。
▼右側のマルチ配信タブに切り替えます。
マルチ配信というのは例えば「YouTubeでライブ配信をしながらニコ生でも同じ映像を流したい」なんて時に使う機能です。
使用する方は少ないとは思いますが、複数のライブ配信サイトを使用している場合は便利な機能です。
ただ、PCへかかる負荷が増えることやネット回線をその分多く使用することは覚えておきましょう。
最後に音声の設定です。
▼右下にヘッドホンマークとミキサーマークがあります。
ヘッドホンマークはキャプチャーボードで取り込んだ音声をPC上で聞くかどうかです。
個人的にはオフにしてPS4やNintendo Switchなどから直接ゲーム音を聞くのがいいと思います。
▼フェーダーマークをクリックしてみます。
ここではマイクやPCで流れる音声を動画や配信に含めるかなどの設定ができます。
例えば音声読み上げソフト(棒読みちゃん等)を使ったり、ボイスチャットソフト(SkypeやDISCORD等)を使用してフレンドと会話しながら録画や配信をする場合はPCで流れるシステム音にチェックを入れないと配信や録画に音声が入りません。
あとは自分が使うマイクを指定すれば音声を入れることができます。
8.OBS Studioでの使用方法
サードパーティー製配信・録画ソフトではおそらく最も人気の高いOBS Studioでも使ってみたいと思います。
▼OBS Studioを起動します。
▼赤い四角で囲ってあるソースの下の余白部分で右クリックし、『追加』→『映像キャプチャデバイス』を選びます。
▼すると名前を決めるウィンドウが表示されます。
『映像キャプチャデバイス』のまま使用しても大丈夫ですが、キャプチャーボードを複数使っていたりwebカメラも繋げているかたはわかりやすいように名前の変更をおすすめします。
僕は『GC573』にしました。
▼デバイスで『AVerMedia HD Capture GC573 1』を選びます。
ゲーム画面が表示されればOBS Studioでも正常に認識されています。
最後に『OK』を押して終了です。
録画や配信の設定については既に詳しく解説されているサイトが多数あるため割愛させて頂きます。
9.実際に動画を録画してみた感想
まずは普段使っているC988と同じ1080p/60fpsでキャプチャーしてみました。
GC573は単純にC988を4K/HDR/240fpsに対応させたくらいの違いなんだろうと勝手に思っていましたが、表示遅延が目に見えて少なくなっていたので驚きました。
僕の場合はまだまだ1080p録画がメインになると思うので、表示遅延の減少は非常にありがたかったです。
録画した動画を確認してみましたが、コマ落ちなどの問題もなくきれいに撮れていました。
続いて4K録画についてです。
僕の環境では4Kにしても表示遅延の増加は感じられませんでした。
やはり4Kだと非常にきれいに撮れますね。
ただ、4Kで撮るならビットレートは高めに設定した方がいいでしょう。
何故ならビットレートが低いと動きの多いシーンでは画質が悪くなってしまうためです。
しかしあまり高くし過ぎると容量が大きくなるため、そこは自分の求める画質との兼ね合いで調整するのがいいと思います。
次にPCをもう一台用意し、高フレーム録画を試してみました。
僕の環境ではこちらも特に表示遅延が増えたような感じはありませんでしたし、コマ落ちなどの問題もありませんでした。
録画した動画を再生してみると、普段PCでゲームをするときと同じように滑らかな映像が録画できています。
しかし、個人的には今のところ高フレーム録画の実用性は低いと思います。
なぜかというと、YouTubeなどの動画配信サイトは今のところ(2018年7月現在)60fpsよりも高いフレームレートの動画には対応していないからです。
試しに240fpsの動画をYouTubeにアップしたんですが、やたらアップロードに時間がかかった挙句、アップした動画は60fpsになっていました。(時間がかかったのはおそらく240fpsを60fpsにエンコードしていたからだと思います)
将来的に動画投稿サイトが高フレーム動画に対応する可能性は十分あると思いますが、現時点では60fpsで録画をするのが最も実用性が高いと思います。
最後にβ配信中のCall of Duty Black Ops4でHDRを試してみました。
▼HDRなし
▼HDRあり
▼HDRなし
▼HDRあり
▼HDRなし
▼HDRあり
3つのシーンでHDRあり・なしのスクリーンショットを撮りました。
HDRなしだと全体的にメリハリのないボヤっとした色味になっていますが、HDRありだとやや彩度が上がったような感じになり、それだけでキレイに見えます。
YouTubeがHDRに対応しているため、キレイな映像を投稿したい方なら使わない手はないでしょう。
GC573の総評
現時点では間違いなく最強のキャプチャーボードです。
C988も完成度は非常に高いと思っていましたが、1年と数か月でここまでスペックアップしたものを発売したのは正直驚きました。
4K/HDR/60fps 又は1080p/240fpsとなると他に対抗馬がないため、ハイスペックなキャプチャーボードが欲しいのであれば現状GC573の一択でしょう。
個人的には2PC環境で高フレーム録画に使うよりも、「現在PS4 ProかXbox One Xを使用している方が4K録画のために使用する」という方が適している製品だと思いました。
価格は少し高めですが、スペックと動画編集ソフトが付いてくることを考えると妥当な値段でしょう。
個人的には今最もおすすめするキャプチャーボードです。
- PS4 Pro・Xbox One Xを持っている
- 4Kで録画したい
- 遅延の少ないキャプチャーボードが欲しい
- 有料動画編集ソフトを使ってみたい
- 2PC環境で録画・配信している
10.LIVE GAMER 4K(GC573)を動画でレビュー
GC573を動画でレビューしました。
動画内ではPC上でのプレビュー遅延がどのくらいかを試してみたので検討中の方は是非ご覧ください。
今回の記事は以上です。
お読み頂きありがとうございました^^