どうもさっさんです^^
ジンバルで人気のメーカー『ZHIYUYN TECH』様より、WEEBILL LABという製品をお借りすることができましたので、本記事でレビューしていきます。
- 1.レビューの経緯
- 2.WEEBILL LABについて
- 3.WEEBILL LAB クリエーターパッケージを開封
- 4.WEEBILL LABのバランス取りをしてみる
- 5.撮影モードについて
- 6.WEEBILL LABで動画撮影をした感想
1.レビューの経緯
昨年YouTubeを本格的に始めてから色々な撮影機材を買い揃えてきました。
そこで、そろそろジンバルが欲しいと思い色々調べてみたところ、2018年7月に発売されたDJIのRonin-Sという製品の人気が高いことがわかりました。
DJI Ronin-S
僕でも知っているほど有名なDJI製(ドローンを販売していることしか知りませんでしたが)ということなので安心感はありそうですが、ジンバル自体の重量が1850gと重く、気軽に使えなそうなので残念ながらRonin-Sは候補から外れました。
ということで軽さ重視で調べた結果、本記事でレビューするZHIYUNのWEEBILL LABと、MOZAのAirCrossが候補に挙がりました。
AirCrossは約35,000円と非常に低価格で評価が高く、魅力的ではあるんですがWEEBILL LABと比較すると耐荷重が1800gまでとちょっと心もとないです。
MOZA AirCross
それに対してWEEBILL LABは約8万円(ベーシックパッケージ)と値段は倍以上しますが、軸ごとのロック機能や手持ち三脚の付け替えでローアングル撮影に瞬時に対応できる点が魅力的なので、ZHIYUN TECH様に直接レビューさせてほしいという旨を伝え、今回WEEBILL LAB(クリエイターパッケージ)をお借りすることとなりました。
WEEBILL LAB
2.WEEBILL LABについて
WEEBILL LABとは、2019年1月25日にZHIYUN TECHから発売された一眼カメラ用ジンバルです。
耐荷重3kgと、ほとんどの一眼カメラとレンズの組み合わせで使用可能ながら、折りたたむとA4用紙よりも小さい面積に収まり、本体重量は970gとかなり軽量です。
ジンバルは使用前のバランス取りが面倒と言われていますが、WEEBILL LABは各軸に配置されたロック機能を使うことによって、始めにチルト軸、次にロール軸、最後にパン軸と順番にバランスを取ることで簡単かつ正確に行うことができます。
僕にとってはWEEBILL LABが初めてのジンバルなので、このロック機能を当たり前のように使っていますが、試しにロック機能を使わずにセッティングしようとしたところ、難しくてかなり時間がかかってしまいました(笑)
このロック機能は持ち運びにも便利で、一般的なジンバルに電源を入れずに持ち歩くと各軸がブラブラ動いてしまいますが、ロックを掛けることで各軸を固定したまま運ぶことができます。
また、WEEBILL LABは延長用の手持ち三脚の位置を変更し、ローアングル撮影に瞬時に切り替えられる点も特徴の一つです。
一般的なジンバルはローアングル撮影の際、一度ジンバルをスリープ状態にする必要があったり、横に傾けたときに腕に負担がかかったりと色々大変ですが、WEEBILL LABは手持ち三脚を手前に付け替えるだけで瞬時にローアングル撮影に移行できます。
ちなみに手持ち三脚を手前に付けることでローアングル撮影だけでなく、両手でしっかりと支えながら撮影することができ、片手で持つよりも疲れにくく安定した撮影を可能にします。
WEEBILL LABのラインナップは基本的な使い方に対応したベーシックパッケージ、フォーカスコントロールやスマホの取付に対応し、多機能ベルトやミニ一脚が付属するクリエーターパッケージ、クリエーターパッケージにカメラ用バックパックが加わったマスターパッケージの3種類があります。
WEEBILL LAB ベーシックパッケージ
WEEBILL LAB クリエーターパッケージ
WEEBILL LAB マスターパッケージ
3.WEEBILL LAB クリエーターパッケージを開封
▼WEEBILL LABは発砲スチロール製のケースに収納されています。
▼中身はこんな感じです。
しっかりと固定されているため持ち運ぶ際のガタつきなどは全くありません。
▼取り出してみるとこんな感じです。
▼上の写真の他に多機能ベルトとミニ一脚が付属しています。
▼一脚は全て伸ばした状態で60cmほどでした。
▼小さいポーチの中にはUSBケーブルやフォーカスコントロール用のベルトが入っていました。
▼充電器と充電用のUSBケーブルは付属していますが、USB ACアダプターは付属していないため自分で用意する必要があります。
▼僕の場合は普段スマホに使っているAnker製のACアダプターで充電しています。
▼バッテリーはWEEBILL LAB専用のものが付属し、6~12時間稼働するようです。
僕の場合はそんなに撮影することはありませんが、不安な方は予備のバッテリーを準備しておくといいでしょう。
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- メディア: エレクトロニクス
▼ジンバルのセッティングは手持ち三脚を取り付けて行います。
手持ち三脚は金属製で作りがしっかりしているため、カメラとジンバルの重さがかかっても全く問題なさそうです。
▼クリエーターパッケージには手持ち三脚を簡単に着脱できるクイックセットアップキットが付属していますが、今回お借りしたものは故障しているのか取り外すことができず、試すことができませんでした。(お借りしたWEEBILL LABは新品ではありません)
▼付属のクイックプレートはアルカスイスとマンフロットのビデオ雲台に互換性があります。
右側に写っているのはバッキングベースというパーツで、レンズの大きさがカメラ底面よりも下にはみ出る場合に使います。
▼最後にこちらがWEEBILL LAB本体です。
この状態でA4用紙に収まるほどコンパクトです。
本体重量が軽いため、持ち運びのストレスがありません。
▼グリップ部にはディスプレイや各種ボタン、ジョイスティックなどが配置されていて、ジンバル本体の設定変更はもちろんカメラとの有線接続時には録画やカメラ本体の設定変更を行うことができます。
▼グリップ部分の底面にはネジ穴があるため、手持ち三脚を取り付けることができます。
▼フォローフォーカスというパーツの取付時にはジンバルとカメラを有線接続することで左側のダイヤルを使ったマニュアルフォーカスが可能になります。
▼グリップ部分の少し上から棒状の手前に出っ張った部分があります。
その左側のネジ穴にはクリエーターパッケージに付属しているホルダーを使ってスマホを付けることができます。
▼スマホが付くとこんな感じです。
▼出っ張った部分の上には手持ち三脚を取り付けるためのネジ穴があります。
▼バッテリーは出っ張った部分の底面から入れるようになっています。
▼グリップ部分の底面にはネジ穴があるため、手持ち三脚を取り付けて長さを延長することができます。
▼ローアングル撮影用に出っ張った部分に手持ち三脚を付けるとこんな感じになります。
4.WEEBILL LABのバランス取りをしてみる
▼まず僕が普段撮影に使っているGH5Sにクイックプレートを取り付けます。
▼WEEBILL LABのカメラ取付部に書いてある矢印の方向にクイックプレートをスライドしてやります。
▼これでGH5SをWEEBILL LABに取り付けることができました。
▼続いてバランス取りですが、まずロール軸とパン軸をロックします。
▼そしてチルト軸のロックを解除します。
▼カメラ(クイックプレート)を前後にスライドして、水平になる位置で固定します。
▼次にカメラを真上に向けた状態でピタっと止まるようにカメラの位置を調整します。
これでチルト軸の調整が完了です。
▼続いてチルト軸をロックし、ロール軸のロックを解除します。
カメラが左右に傾かない位置まで横方向にスライドします。
ロール軸の調整も完了です。
▼パン軸の調整はチルト軸とロール軸も解除して行います。
全ての軸のロックを解除した状態で一枚目の画像の様に水平を保てるようになるまでパン軸を調整します。(二枚目の画像のノブを緩めて前後位置を調整します)
これでバランス取りは完了です。
▼ちなみにバランス取りがおわってから撮影場所の移動などで一旦カメラを取り外したい場合は、クイックプレートの上側だけを外すことで再び使う際のバランス取りが不要になります。
5.撮影モードについて
▼ロックモード
グリップ部分左側のPF/LスイッチをLにするとロックモードになります。
このモードでは三軸全ての動きをロックして常に一定方向を向き続けます。
▼いろんな角度に傾けたり、グリップ部分を回転させてもカメラは同じ方向を向いています。
ロックモードではジョイスティックを使ってカメラの向きをコントロールすることが可能です。
▼パンフォローモード
グリップ部分左側のPF/LスイッチをPFにするとパンフォローモードになります。
このモードではロール軸とチルト軸がロックされ、パン方向への動きだけを追ってくれます。
▼チルト方向に傾けてもカメラは動きませんが、グリップ部分をパン方向に回転させるとカメラの向きもそれに合わせて変わります。
このモードではジョイスティックでチルト軸をコントロールすることができます。
背面のトリガーを2回押しでチルト軸の向きを水平に戻すことができます。
ちなみにトリガー3回押しでパン方向に180度回転し、自撮りモードになります。
▼フォローモード
▼グリップ部分背面のトリガーを押しっぱなしにすることでフォローモードになります。
このモードではロール軸のみがロックされ、チルト方向とパン方向の動きを追ってくれます。
▼パンフォローの動きに加えてチルト方向の動きが加わりました。
この状態ではジョイスティックによる操作は無効になります。
▼フォンゴーモード
グリップ部分左側にある「GOボタン」を押しっぱなしにすることでフォンゴーモードになります。
フォンゴーモードの動きはフォローモードと同じですが、追従速度が大幅に上がるため、スポーツシーンなどで動きの速い被写体を撮影するのに適しています。
フォローモードと同じくジョイスティックによる操作は無効です。
▼視点モード
ジョイスティックの左下にある「POVボタン」を押すことで視点モードになります。
このモードでは3軸全てがロックされず、フォローモードに加えてロール軸も45度まで傾いてくれます。
▼視点モードでジンバルを傾けてもしっかり付いてきます。
視点モードを駆使することで面白い絵が撮れそうですが、僕の場合はあまり使わなそうです。
視点モードではジョイスティックでの操作が無効になります。
▼ボルテックスモード
POVボタンを2回続けて押すことでボルテックスモードになります。
▼ボルテックスモードになるとカメラが90度上を向きます。
▼手持ち三脚を出っ張り部分に付け替えてジンバルを横向きにします。
▼この状態でジョイスティックを右か左に倒すと360度の回転映像を撮影することができます。
6.WEEBILL LABで動画撮影をした感想
今回はWEEBILL LABのテストを広い公園で行ったんですが、バランス取りが簡単なので屋外でも素早く撮影準備を整えることができました。
YouTubeをはじめ動画撮影の現場では、スケジュールの関係や人を待たせている中で撮影準備をしなければならないこともあるでしょうから、このロック機能は本当にありがたいです。
もしロック機能がない中で急いで準備しなければならない状況を想像するとゾッとしそうです(笑)
次に手振れ補正についてですが、僕にとってWEEBILL LABは初めてのジンバルでしたが、僕が使っているGH5Sとオリンパス 12-40mm F2.8の組み合わせ(どちらも手振れ補正無し)でもほとんど手振れの気にならない映像を撮影することができました。
しかしよーーーく見てみると本当に細かい動きまではカバーしきれていないので、それが気になるのであれば手振れ補正の付いたカメラやレンズを使うといいでしょう。
最後に重さについてですが、いくらジンバルが軽いと言えどもカメラと合わせるとそれなりの重さにはなります。
個人的にはこれでも常に片手で持ったり、長時間に及ぶ撮影は大変だろうなと感じました。
ただ、WEEBILL LABの軽さだからこそこれで済むのであって、Ronin-Sのように2kg近くもあるジンバルでの撮影を想像すると嫌になりそうです(笑)
値段はベーシックパッケージでも約8万円と決して安いとは言えませんが、この軽さで耐荷重3kgを実現し、バランス取りのし易さと豊富な撮影モードを考えると、このクラスでは最も優れたジンバルと言えるのではないでしょうか。
軽くて高機能なジンバルを探している方は是非チェックしてみて下さい。
WEEBILL LAB ベーシックパッケージ
WEEBILL LAB クリエーターパッケージ
WEEBILL LAB マスターパッケージ
今回の記事は以上になります。
お読みいただきありがとうございました。